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ネコの大喜利寿司 powered by 集英社 ネコの絵描きさん

『ネコの大喜利寿司 powered by 集英社』制作インタビュー&レビュー

投稿日:2019-05-14 更新日:

■開発者について

Q:はじめまして。自己紹介をお願いします。

A:わけんと言います。本名はわたなべけんなので略してわけんです。 2015年まで任天堂でプログラマーをしていました。

2015年に会社を辞めて、しばらく旅行とかしてプラプラしてましたが、2016年夏よりインディーゲーム開発者として活動を始めました。 今までに10個以上アプリをリリースしているのですが、DivideSolokusネコの絵描きさんというタイトルが、比較的ダウンロードされています。

ネコの絵描きさんはGoogle Indie Games Festival 2018のTop 3に選出していただきました。

■制作について

Q:「ネコの大喜利寿司 powered by 集英社」制作のきっかけや動機を教えてください。

A:Google Indie Games Festival 2018でTop 3に選出していただいたのですが、同時にジャンプ+賞という賞も頂きました。
こちらはジャンプのIPを使ったゲームを作る権利がもらえるというもので制作費も最大1000万円まで頂けます。 その賞を頂いたので何を作ろうかなぁと考えました。

以前よりボケてというサイトが面白いので、あれをゲーム化できないかなぁと考えていたこと、またネコの絵描きさんのシステムを使えないかなぁというのがあって、それを合わせたようなものを集英社さんにプレゼンしました。
集英社さんの反応も良かったので、開発を進めることにしました。

Q:制作の中で一番情熱を注いだ点は?

A:以前、自分がボケてのサイトでボケを投稿した時、新規参入者のボケはなかなか見てもらえないなぁと感じていました。 なので私のゲームでは、どのボケもできるだけ等しく見てもらえるようにしました。

Q:制作で最も大変だった点は?

A:遊んでくれる人が大勢いないと成り立たないシステムなので、ゲームバランスを取るのに苦労しました。 リリースして、やっと見えてきた問題点があるので、今はそれを解決するために奮闘しています。

あとデバッグ用のデータとして大喜利を考えるのが地味に大変でした。
自分以外の開発手伝ってくれているメンバーや、テストプレイの人が見る可能性のあるデータなので、変に寒いネタをあげるのも嫌だったので笑

Q:バージョンアップでご苦労をされたところも多かったのでは?

A:そうですね。先程も言ったようにリリースしてみないとわからない点が多かったので、ユーザーの皆様にはいろいろと不便やストレスをおかけしてしまいました。 それゆえレビューの中には辛辣なものもあったりして、メンタルを保つのが大変でした。 今はできるだけ元気のあるときだけレビューを見て返信しています。

Q:作った中でお気に入りのシーンを教えてください。

A:特にお気に入りシーンというものはないのですが、漫画のコマが表示されて、その後ボケのセリフがツラツラと流れる部分はユーザーからも良かったと言われたのでそれは嬉しかったです。

■内容について

Q:どんな人に薦めたいですか?

A:大喜利を見るのが好き、考えるのが好き、どちらの方にもおすすめしたいです。 今は、大喜利を考えるのが好きなユーザーが多いのですが、今後見る専の人にも楽しめるようにアプデしていきたいと思っています。 もしこの記事を見ている中で見る専の人がいらっしゃいましたら、ご意見頂けるとすごく助かります。

Q:殿堂入りにしたネタがあれば見せてもらえませんか

A:あとTwiiterで#ネコの大喜利寿司で検索すると面白いネタをTweetしてくれている方が多いのでぜひご覧ください。

Q:なかなかネタがうまく作れないときはどうしたらいいですか?

A:意外と、お題の言葉を無理やり入れ込むだけでも、ぶっ飛んでて面白くなりますよ。 そのコマから推測されるシチュエーションがあると思うんですが、このコマこういうふうにも見えるなっていう、違った解釈を見つけてそれに合うセリフにすると面白くなりやすいと思います。

Q:シャリくんかわいい

A:ありがとうございます。他のゲームでも頼んでいるイラストレーターのことりさんに頼んで描いてもらいました。

Q:大喜利について思うことを述べてください。

A:大喜利って実は答えがあって、与えられた条件を満たす答えを探す作業なのですべてのクリエイティブにつながるものがあると思っています。 頭の体操にもなりますし、ぜひ多くの人に楽しんで頂けたらと思います。

■その他

Q:このレビューをごらんの皆様に一言どうぞ。

A:ネコの大喜利寿司、大喜利を楽しむという今までにない斬新なゲームなので、ぜひお楽しみください! また、もしご意見ありましたらsupport@wkpn.netまでご連絡ください。

■雑記
前作、ネコの絵描きさんをリリースされたわけんさんの新作『ネコの大喜利寿司 powered by 集英社』です。

前作ネコの絵かきさんは、イラストを描く楽しさを我々に気付かせてくれて、こういうのゲームもあるんだ。というゲームの奥深さ、幅の広さのようなものを感じさせてくれました。このネコの大喜利寿司は大喜利をテーマにしており今作も発想力を駆使して楽しめる作品になっています。

まずはホーム画面の中央下くらいにある「ジャッジ」を押してみましょう。画面が切り替わりネタが出てきます。このネタは他のユーザーが投降したネタで、ジャンプで連載されている(またはされていた)マンガのコマが現れ、一部が空白になっていてその空白のところでユーザーが面白いことを書いて投稿する。というものです。ラジオでいうところのハガキ職人のようなものです。

流れてくるネタに判定を下し、いくつか読み終えると今度は自分の番です。ネタを作る側に回るのです。
ネタは、マンガのコマとお題がいくつか用意されているのでその中から選んで投稿します。

結構頭を使うところで、どういったことを言えば面白いのだろう。と考えることになると思います。
はじめて人はなぜ笑うのか。と考えることになるかもしれません。

ユーザーもいろいろな人がいるので、原作を踏まえたボケが思ったよりウケなかったり、何も考えないで適当に出したボケが案外人気になったりして、面白いと思ったんだけどなあ……とボヤいたりするのも、このネコの大喜利寿司の魅力だと思います。

-ネコの大喜利寿司 powered by 集英社, ネコの絵描きさん

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